あまりにも早い真夏日のせいで忘れかけていた梅雨ですが、例年通りに日本列島を通過中ですね。
発表会まで一か月を切り、出演される生徒さんは練習にも益々熱が入ってくる頃かと思います。
さて突然ですが、フルートって今の形になってから何年経過していると思いますか?
小学生の生徒さん「30年かな?」
大人の生徒さん「300年くらい?」
実は現在のメカニックに固定されてから、まだ160年くらいしか経っていません。
約500年前に完成していたヴァイオリンと比べると、まだまだ若者な楽器なのです。
エレキギターのご先祖にクラシックギターがあるように、勿論フルートにもご先祖様はいました。
それがフルート・トラヴェルソです。(もっと遡ると旧石器時代(5万~1万年前)の骨笛が最古の横笛です)
この楽器を最近知人から譲り受けて練習中なのですが、なかなか思うように音が鳴りません。
まんべんなく響き大きな音が出るよう開発し続けられた現代のフルートが、いかにありがたいものなのかを実感しつつも、不安定だけれどまろやかな音色のトラヴェルソの魅力に憑りつかれている今日この頃です。
湿度が高くてなかなか楽器を練習する気持ちが湧かない時には、チェロならヴィオラ・ダ・ガンバ、ピアノならクラヴィコードやチェンバロの音色を聴いて歴史に思いを馳せるのも良いのではないでしょうか?
講師K.H