「初夏」

5月になりました。風薫る季節🍃皆さまいかがお過ごしでしょうか。
初夏の陽気の中、眩しい陽光と爽やかな風に、ふと「海の風景」が思い浮かび、江ノ島・鎌倉由比ヶ浜辺りへ小旅行したい欲求に駆られる今日この頃です。
前回では春に思い浮かぶ曲をあげましたが、今回は「初夏の海」に思いを馳せ、ただただ私の主観ながらご紹介出来たらと思います。
まずは《ショパン作曲 練習曲op.10-1》
こちらは第18回ショパン国際ピアノコンクールで見事第二位になられた反田恭平さんが第一次予選に選んでいらっしゃった曲で、TVアニメ「ピアノの森」のオープニングテーマとしてご存知の方も多いかもしれません。
冒頭から最後まで幅広い音域の分散和音が余すところなく散りばめられ、それを一音のミスタッチもなく弾き通すことを要求される難易度の高い曲で、刻々と変わりゆく和音の響きの色彩の変化、そして何よりもこの曲の持つスピード感に、海風に吹かれて帆をたなびかせながらキラキラ光る海の上を疾走する何艘ものヨット…という風景が思い浮かぶ様です。
もう一曲は《リスト作曲 ため息》
こちらは「3つの演奏会用練習曲」の第3曲目にあたり、感嘆から洩れる吐息…の様なニュアンスでしょうか。リストは長身でイケメン、自身が作曲した超絶技巧を駆使したピアノ曲を、これまた長く美しい指で難なく演奏し、その情熱的な姿を見て失神するご婦人方がたくさんいたというエピソードを持つ、ピアニストとしても大活躍した作曲家です。
寄せては返す波を連想させる美しい分散和音から始まり、だんだん波のうねりが大きくなり、岩肌を打つ白い波しぶきが垣間見える様な絵画的場面が展開されて……そんなロマンティックな世界観を感じるリストらしい一曲です。

皆さまの「海の風景」にふと浮かぶ曲はなんでしょうか?
ご興味のある方は2曲ともぜひ一度聴いてみてくださいね♪

ピアノ講師 K.S

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